501.Fbx2BinVS2015のセットアップ

 AUTODESK社FBXフォーマットは広く普及しているモデルデータのフォーマットです。
 多くの3Dグラフィックソフトもこの形式の出力に対応しており、またその内部のデータの取得もFBXSDKという形で公開されており、C++プログラムからの利用も、非常に便利です。
 しかし、FBXSDKは非常に大きいので、ゲームそのもののの開発環境に同居させるのは若干無理があります。
 そのため、BaseCrossでは独自のグラフィックフォーマットを定義し、そのデータを使ってゲーム内に配置する仕組みになっています。
 この章で説明するFbx2BinVS2015はFBX形式から独自の形式拡張子.bmfに変換するツールです。ゲームではこの.bmfファイルをステージ内などに配置します。

.bmfファイルについて

 .bmfファイルBaseCrossのみで通用するデータ形式です。というより、はっきり言って拡張子もどうでもよいといえばどうでもよく、データ変換ツールゲーム側で整合性さえ取れてれば.datなどでも問題ありません。
 また、その細かな形式も確定されたものではなく、プログラムで自由に改変することができます。ようは、FBXデータをゲームで使用するデータにデータ変換できればいいのです。
 デフォルトのデータ形式については、別の項で説明します。

Fbx2BinVS2015のセットアップ

 Fbx2BinVS2015は、BaseCrossのFbx2BinVS2015ディレクトリに入っています。ほかのゲームと違ってそのまま起動しても動きません。以下の環境、また、FBXSDKのセットアップを行う必要があります。
*MFC(VS2015に付属のマイクロソフト社のクラスライブラリ)のセットアップ
*FBX_SDKのセットアップ

MFCのセットアップ

 MFCというのはMicrosoft Foundation Classといい、VisualC++のライブラリです。内容的にはWindowsAPIに直結する機能がクラス化されており、VisualStdio2015Comunityに標準でついています。
 MFCを使うと簡単にメニューダイアログ、そしてボタン入力フィールドなどのコントロールを簡単に実装できるので、Fbx2BinVS2015のようなデータ変換ツールを作成するのには非常に便利です。
 MFCをセットアップするにはVisualStdio2015の管理ツールを使ってVisualC++グループの中のMicrosoft Foundation Classをセットアップします。その際、バージョンに整合性がないと失敗することもありますので、VisualStdio2015を最新の状態にしてからセットアップしましょう。

FBX_SDK

 FBX_SDKAUTODESK社の、FBX_SDKのページからダウンロードします。
 そしてVisualStdio2015用のパッケージをダウンロード(セットアップ)できます。FBX_SDKのサイトのトップからたどると最新のパッケージのページにたどり着きます。
 2017年3月の時点で、FBX SDK 2017.1というバージョンがダウンロードできますので、それをセットアップしてください。
 FBX_SDKをセットアップしますと、デフォルトでC:\Program Files\Autodesk\FBX\FBX SDK\2017.0.1というディレクトリができ、その中にincludelibというディレクトリが作成されます。
 その2つのディレクトリ内のファイルをBaseCrossFbx2BinVS2015の中のFbxLibs内にコピーして使用するわけですが、includeについては、そのままディレクトリ内を丸ごとコピーしてもらっていいのですがlibのほうは、FBX_SDK側の、lib\vs2015\x86\debugの内容をFbx2BinVS2015側のFbxLibs\lib\Debug内へ、lib\vs2015\x86\releaseの内容をFbx2BinVS2015側のFbxLibs\lib\Release内にコピーしてください。(全体で400メガ以上あります)

 これらの環境をセットアップすれば、Fbx2BinVS2015のソリューションを開くことができるようになります。

Fbx2BinVS2015の起動画面

 ビルド後、起動して以下のような画面が出れば成功です。

 

図0501a